2016年神戸大数学をやってみた(解説付き)
問題は以下のページから(河合塾のサイトです)
http://kaisoku.kawai-juku.ac.jp/nyushi/honshi/16/kb1.html
第1問 ベクトルの問題
これは、基本的な事柄が理解できていればできます。典型的な問題です。
(2)
AC上にあるベクトルは、ACをs:1-sに内分する点がSであった場合に、s/(s+1-s)ACベクトル、つまりsACベクトルで表せます。ACベクトルはOCベクトル-OAベクトル(なぜこうなるかは図で書いてみるとすぐわかる)ですのでOSベクトルは、OAベクトル+sACベクトルつまり、(1-s)OAベクトル+sOCベクトルと表すことができます。
OSベクトル=(1-s)OAベクトル+sOCベクトル -①
同一平面上にあるベクトルは同じ平面内にほかに2つのベクトルがあったとすると、その2つのベクトルの倍数の組み合わせで表すことができます。(考えてみればわかります。)
ですので、PSベクトル=xPQベクトル+yPRベクトルと置けます。つまり、OSベクトル-OPベクトル=PSベクトルより、
OSベクトル=OPベクトル+PSベクトルとなるので
OSベクトル=1/2OAベクトル+xPQベクトル+yPRベクトル -②
第2問 2次曲線の問題
(1)
はただグラフを書くだけです。ただし、切片のa-a^2が0以上か0以下によってグラフの概形が変わってくるので注意が必要です。
(2)、(3)
は、y=2x+bのグラフがすべてのxについて、|x^2+2ax+a|のグラフより下にくるような場合を考えればできます。
このような場合には、すべてのxについて2x+b≦|x^2+2ax+a| が満たされています。
具体的にどんな場合かを考えますと、
1、x≧-a+√(a^2-a)で接するか共有点を持たない場合 -①
2、bが、(-a+√(a^2-a),0)を通るときのbの値以下になる場合 -②
①の場合には、x^2+b=x^2+2ax+a -③の判別式が0以下となる場合を考える。つまり、判別式0以下とは、③の解が1つか0かの場合である。
②の場合は直線が(-a+√(a^2-a),0)を通る時のbの値を計算し、それ以下となるような範囲を算出する。
この①、②の場合のどちらが適切かをグラフを使いながら考えていけば解けます。
考えていくと、y=x^2+2ax+aとy=2x+bのグラフが接するときのxの値が、-a+√(a^2-a)よりも小さい場合には②、大きい場合には①が適します。
第3問 二次曲線と対数関数の問題
(1)
2つの関数のグラフが接するときには、
接点のx座標で、2つの関数のy座標が一致 -①
接点のx座標で、2つの関数を微分したときの値が一致(接線の傾きが一致) -②
このことが成り立ちます。ですので、
ax^2=logx
(ax^2)´=(logx)´
となります。
(2)
回転体の求積の方法については、πr^2 をrの値が〇〇から□□までを積分すればいいだけです。(rは回転体の半径 ※場所によって変わる)
なぜそうなるのかというと、πr^2というのは、半径rの円の面積ですね。この面積がrの値によって変化します。そのrが〇〇から□□まで変化する場合の面積を重ね合わせたものが回転体の体積となります。ですので、回転体の体積は、∫〇〇から□□πr^2 drとなります。
今回、rの値がax^2 範囲は、xが0から√eまでです。この体積からrの値がlogxを, 範囲がx=1から√eまで積分したものを引けば答えがでます。
logxの積分についてもマスターしておきましょう。
第4問 整数の問題
これはできませんでした。河合塾の解答を参考にしてください。
第5問 極座標の問題
計算が複雑ですが、頑張って計算すれば答えがでます。カージオイドです。青チャートなどに確かあったような気がします。
曲線の長さは公式で出せます。
以上が神戸大数学2016年を解いてみた感想と解説なります。標準的な問題が解けるようにしておけば、7割くらいは狙えると思います。問題4は差がつきそうです。できれば有利になると思います。5問で120分ですので、あまり時間的な余裕はありません。